ここインドでの日々の練習は、同じようで全く違う。
練習内容は多少異なるけれど(師から頂いたアーサナまでを練習しています)やることは全く変わらない。いつでも、どこでも、私は《ていねいな練習》を心がけています。
私も、きっと他の各国の練習生も、シャラの各自決められた時間に間に合うように起き、心身を清め、規律を守り、師の言うことに従って行動する。まるで軍隊のように整列して歩く。
それがなぜだか分からなかった昨年と違い、他のことを見る余裕が少し出てきたのだと思う。ところが、インドはなかなか難しい国で、アーサナ練習以外の生活事情に癖がある。それでも、《発熱(または生理)以外は練習に出向く》のがルール。怪我もするし、空気も悪いので、体調に支障が出る。それでも「あぁ。練習したいなぁ」「だから、体調整えよう」となる。それがアーサナ以外の日々の暮らしの練習。「私って本当はアシュタンガヨガが大好きなんだな」ということをはじめて(?)改めて強く認識したのでした。(あまりにも日常になりすぎ)
シャラート先生は、練習待ちの私たちに対して、たまに声をかけて下さいます。次の時間の生徒が、前の時間の生徒と横並びに並んだ時、「(早く練習をスタートさせたいからと)前の生徒を抜かしてはいけない。下がりなさい。ヤマ・ニヤマは大切だ」と仰っていました。(←追い抜かれがちなわたし)
そうやって、この400名を調整される姿、生徒たちが風邪でダウンする中、一度も休まず、この場所を守る続ける姿を見るにつけ、やはりトップの師は偉大だ、と改めて思うのでした。
毎朝の練習は、ダイビングしている時のように静寂に包まれるのだけど、私はこの時間を本当に大切にしています。自分の呼吸音と心臓音しか聞こえない世界にふっと包まれる時、ゾーンに入ることがたまにある。今年最後のマイソール・今日はまさにそれで、まるで魚になってゆーったりと泳いでいたようの気分でした。(それすら、師と練習生が保ってくれている静かな空間だから起こることです。シャラでは、人の練習の妨げにならないようお静かに!)
インドではよく《スピリチュアル・プラクティス》という言葉を使いますが、日本にいると忘れてしまいがちな《五大元素(地、水、火、風、空)》のことを細胞レベルで思い出すのです。私が、年に数ヶ月、日本を離れて練習するのはこの感覚を取り戻したいからかもしれません。
誰の目も気にせず、アーサナの形にとらわれず、何も得ず、何も搾取されず、思考も頭も空っぽ、水の中を漂っているような感覚で、ただただ《感謝の気持ち》が溢れてきて、涙が出ました。
後から「恥ずかしいから練習に集中しなきゃ!」という感情が湧いてくるまでのほんの数秒だったのか、数分だったのか。。。幸せな時間でした。
それは、この場所への、この場所を守ってくださる師匠への、同じ場を共有する仲間への、一刻も休まず働き続けてくれる自分の体への、常に私を応援してくれるマイソール高崎のサポーターの皆さんへの、「この今へ」見送ってくれた家族への、これが《感謝》と言うのだろうな。
言葉では分かっていたつもりの感謝の気持ちを、また言葉で書いてもきっと別のものになってしまうけれど、今年最後のマイソールを終えた感想までに。
今年も残りわずかですね。
忙しくされていると思いますが、そんな時こそ、立ち止まって《ていねいに》《意識して》ひと呼吸してみてください。また、きっと動き出せる力になるから。
31日(日)は、今年最後のクラス『太陽礼拝108回』です。
ご自宅から、シャラから、オンラインで、みなさんとお会いできるのことを今から楽しみにしています。シャラから参加される方もいるので、「Zoomの設定が難しいよー!」という方は、とりあえずシャラに行って、誰かのカメラに入ってみてくださいね(笑! 年内最後のチャレンジをお楽しみください!